ミュージアム(Museum)は紀元前3世紀、エジプトのアレキサンドリアに設けられた総合学術機関ムセイオン(Mouseion)に由来します。本美術館はイラストレーションとポスターを国際的に研究する美術館です。秋山孝は多摩美術大学グラフィックデザイン学科の教授です。イラストレーションとポスターをテーマとして研究し、イラストレーションスタディーズのプロジェクトの始まりは1997年で、フィンランドのヘルシンキ美術大学アルトマ&ピッポクラスと多摩美術大学秋山孝クラスのジョイントプロジェクトで、同時間に東京とヘルシンキの学生達の表現するイラストレーションを相互交換するという、新しい授業の試みから始まりました。イラストレーションスタディーズのプロジェクトは今年で12年目になります。例えば、研究成果として多摩美術大学70周年記念事業「東方のイラストレーションポスター展 中国・韓国・日本」を多摩美術大学美術館、韓国・光州の「光州デザインビエンナーレ2007」での展示などが挙げられます。
小林虎三郎の「米百俵の精神」にあるように、1868年(慶応4)の戊辰戦争に敗れた長岡藩において「どんな苦境にあっても教育をおろそかにできない」と主張し、1869年(明治2)5月1日から、焼け残った長岡城下四郎丸村の昌福寺の本堂を仮校舎として、国漢学校を開校しました。教育が「戊辰戦争後の長岡を立て直す一番確かな道」と説きました。このように長岡市は教育を大切にした歴史のある街です。本美術館もこの精神にのっとり、年5回の「美術館大学」という名の講演会を行い、教育を大切にする美術館です。
本美術館は、4月から10月まで開館し、展示します。11月から3月まで研究調査、展示準備のため閉館を基本とします。それは、あくまで小美術館ですので、展覧会準備や研究に膨大な時間がかかるため、季節の良い時に開館いたします。